風俗奇譚に折口信夫!?

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 一昨年の西部古書会館で購入。この時は性風俗関係のものはさして興味はなかったが、ふと気になってパラパラめくっていると、「釈迢空」の字が!?

 

 『風俗奇譚』1970年12月号に、兵児太という人による記事「少年愛の系譜⑤釋迢空と倭をぐな(上)」という記事があった。

 

 記事の内容は折口と作品の説明で、この号では「海やまのあいだ」と「口ぶえ」についてだった。特に「口ぶえ」については、それなりの分量を転載していた。まあ「少年愛の系譜」というんだから当たり前でしょう。記事の内容について特筆すべきことはなかった。

 この記事の3年前の1967年には加藤守雄が『わが師折口信夫』(文芸春秋)で、折口との体験をまとめた本が出ている。『迢空・折口信夫事典』(勉誠出版、2000)には、「大きな反響を呼んだ」とあるので、その流れのように思う。しっかし加藤著に載ってる、柳田が加藤に「加藤君、牝鶏になっちゃいけませんよ」は、はじめて読んだときは衝撃でしたわ。

 しかしまあ、折口についての記事がSM雑誌に載っているとはねぇ......まあ面白い発見でした。

 そういえば、大学の後輩に折口の同性愛について話したら、知らなかったらしく驚いていた。まあ、うちの大学じゃあ、そーゆうことは教えんか。というか、その話になったことなかった気がするね。

 

 なお、ざっさくプラスでこの号を検索すると、ほかの少年愛の系譜にはそれぞれ見出しがついているが、折口のにはついていない。